探偵 神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件 由紀子の事件簿 第16章 第3幕

突然事務所の電話が鳴った
私は妙な胸騒ぎを覚えたが、気のせいだと自分に言い聞かせタバコに火をつける

瞳:
姉御!
たった今、淀橋所から電話があってもっさんが暴漢に襲われたと・・・

由紀子:
ナンダって!?
それでもっさんは生きてるの?

瞳:
それが・・・
残念ながら・・・
生きてます!

由紀子:
そう・・・
残念ね・・・
生きているんだ・・・

瞳:
勝手に殺しちゃダメですよ・・・姉御・・・
三好さんが言うには、命に別状は無いようですが・・・
それ以上の事は・・・

由紀子:
そうか・・・
とにかく、すぐにもっさんにトドメを刺しに行って来る

瞳:
だからぁ~、殺しちゃダメですってっば!
誰が姉御の酒の相手をしてくれてるって思ってるんですか!

由紀子:
場所は?

瞳:
警察病院に運ばれて、三好さんが付き添っているそうです

由紀子:
分かった
姐さんも一応は用心してくれ

瞳:
イエスマム!

私は階段を駆け降り、病院へと急いだ・・・
何よりもっさんの生死の確認を最優先に

新宿淀橋所のもっさんは私にとって単なる仕事上の相手ではない
警官と探偵と言う身分の違いはあれど
もっさんはこの新宿で私と同じ感覚を共有する同士のような存在なのだ
そのもっさんが襲われた・・・
私は病院の廊下を駆け抜け病室の扉を開いた

由紀子:
もっさん!息してる?
介護が必要?
オムツも準備するよ?
食事の介助は?

病室には包帯を巻いたもっさんと組長がいた

もっさん:
なんだ?騒がしい

由紀子:
もっさん・・・
無事だったのね・・・
つまんない

もっさん:
ん?話が見えないんだけど

由紀子:
襲われたと聞いただけで・・・
てっきり生死の狭間を彷徨っていて・・・
要介護レベルの重傷になってるかと思ってた

もっさん:
ふもっふ!
それは心配をかけたな
でも勝手に生死の狭間を漂わせないでくれないかな・・・
だが、リビングデッドの異名の通り、まだ生きてるよ
残念だったな

組長:
ほんと悪運だけは強いバカボンだ・・・
今日はココに泊まりなんだろ?
金属バット貸してやるから怪しい奴をコレでぶん殴っちまえ!

もっさん:
オールスター戦の新庄じゃないんだから・・・
流石に遠慮しとくよ

由紀子:
もっさん・・・いつ頃襲われたのよ・・・

もっさん:
襲われたのは夕方過ぎだよ、姉御の事務所を出た後にね・・・
二人組みの若いのに路地裏でいきなり殴られてね・・・
おそらく10代の餓鬼だろうよ

由紀子:
それ以外にナニか気づいた事はある?

もっさん:
餓鬼共は、私が警官であると知るとすぐにかなり動揺してな
人違いだと言いながらにげていったんだ

由紀子:
人違いかぁ・・・
というと

もっさん:
そう!これからまた誰かが襲われるかもしれないと言うことだ!

由紀子:
組長、ナニか気になることって有る?

組長:
そういやぁ・・・
今日の野球はどうなった!?

もっさん:
組長、今日の結果は・・・

組長:
さすがもっさん!
その無駄な情報のカバー能力!
そういや、もっさんを襲ったガキは、少年課のゴクツブシ共が言うには
池袋辺りをシマにしているんじゃねえかって言ってたな
ソレはそうと、そいつらがお前を狙ってくる可能性もあるから気をつけろよ?

由紀子:
それじゃもっさん、事務所に帰るから・・・

もっさん:
気をつけるんだぞ
それと、事件の方は頼んだぞ!

今回の捜査はココまで

暴漢に襲われたもっさん
怪我等は軽度で済んだがいつもコウだとは限らないんだからな
分かったのか?もっさん!

もっさん:
ふもっふ!

多分わかってないな・・・

ソレはそうと次回を待て!


この記事へのコメント